【2017年冬の鉄道旅行記】 第一日目「豪雪の只見線と福島の飯坂温泉」
この前の土日に一泊二日の鉄道旅行に行ってきました。この冬は忙しいので行けそうにないと覚悟していたのですが、結局全てを放擲して乗り鉄してしまいました。
この旅の目的は、新潟の小出と福島の会津若松を結ぶ秘境路線「只見線」の完乗、南東北の秘境駅の再訪、そして「雪を見に行く」ことでした。生まれと育ちが千葉である私にとって雪はワクワクそのものですし、その心は子供時代からずっと変わりません。それで毎年雪の季節となると「雪を見に行く」を合言葉に北へ冒険に出かけるわけです。
始発で出かけて上越新幹線に乗り込んで浦佐を目指します。浦佐からは小出まで上越線を乗り継ぎ、小出でいよいよ只見線の予定です。この日はスキー客で自由席が混んでおり越後湯沢まで立つことを強いられました。
あと今回使用したカメラは当然K-S2、レンズは
・HD PENTAX-DA 16-85mm F3.5-5.6 ED DC WR
・smc PENTAX-DA L 50-200mm F4-5.6 ED WR
の2本。雪の降りしきる過酷な環境になることが予想されるため、WR付きのレンズ2本を持ち込みました。ほとんどはメインウェポンの16-85mmに任せてますが、圧縮効果を試したい時用に望遠もチョイス。ちなみに先日迎え入れたFA43mmはお留守番。WRが無く雪の中では故障の恐れがあるためです。
只見線に乗って会津川口まで
小出に着いたのは7時55分。ついに新潟県、雪国にやってきました。東京や千葉ではまずお目にかかれない一面の雪景色。旅しているという実感を与えてくれます。
そのお隣には只見線のキハ40が!烏山線では新車両に置き換えられてしまうはずなので、JR東ではすっかり貴重になってしまいました。確かキハ110系では軽すぎて雪を押しのけられないので今でも只見線では運用されているんでしたっけ。
只見線の小出―只見間は一日4本しかないので難しいですね。758小出発の次は1311発。乗り遅れると致命傷になりかねません。
終着の只見に到着したのは9時15分ごろ。ここからは会津川口まで代行バスで行きます。2011年に豪雨以来只見―会津川口間は不通となっていますが、一体いつになったら鉄道として復旧してくれるでしょうか?復旧費の地元負担云々が課題になっているのかもしれません。輸送人員数が100人を切る非常な閑散区間ですし、そもそも存続してくれるのかどうかすら怪しいです。
雪の中では一応傘をさして撮影します。本体は防塵防滴・レンズは簡易防滴とはいえ過信し過ぎるとおじゃんになる恐れがあるので、念には念を入れです。
この日は只見で雪まつりがあるらしく比較的多くの観光客でにぎわっていました。そのうち代行バスで会津川口に行くのはたったの6人。ちなみにジャンボタクシーではなくちゃんとしたバスで運行されています。
ガーター橋には雪がドサッと積もってしまっています。何年も使われず放置されてしまっている証拠。鉄路が無残な姿を晒すのは見るに堪えません。一日も早い復旧をただ願うばかりです。
会津大塩駅もすっぽり雪に覆われようとしていますが入口が空いている分何らかの理由で使われていそうです。立派な建物ですし放置は勿体ないのかもしれませんね。
橋梁の右側が欠損しています。どうやら2011年の豪雨で流されてしまった模様です。休止というより廃線状態ですね、これは...
会津川口に到着。ここから本名駅まで3キロ程度散策して只見線の状況を改めて確認してきます。雪もすっかり止んでますし今がチャンス!
しばらく歩くと天気が急変。どか雪がドサドサ降ってくるではありませんか。そして同時に視界が急激に悪化し山々は真っ白になって見えなくなってしまいます。傘を慌ててさすものの風が強く、K-S2が雪に覆われてきてしまいます。これはマズイ!
もう景色どころではありません。この大雪の中で生きて本名駅にたどり着けるかが勝負。
DA16-85mmも容赦なく雪に覆われ、前玉に水滴が付着してきます。この状態だと無限遠のAFができなくなります。故障かなと思って焦ったのですがブロアーで吹けばすぐ綺麗になります。水を弾くSPコーティングのお蔭です。
景色はよく撮れてこの程度です。辛うじて只見線の橋梁がわかる程度でとても綺麗とは言えません。
本名の代行バス停留所に到着しましたが、前玉に水滴がついたままになってます。とりあえず何とか生きて来られました。
傘を差したにも関わらずK-S2はもう雪まみれ。これでもしっかり問題なく動作します。レンズも前玉を綺麗にすればAFもOK。本当にPENTAXで良かったです。All Weather DSLRに相応しいと言えるでしょう。
会津川口に戻った後、何と会津川口―会津坂下間が運休。仕方なく代行バスで直接会津坂下に向かいました。坂下で降りた後、今度は会津坂下―会津若松間も17時まで運休。結局バスで会津若松まで行ってしまいました。計画では会津桧原で降りて只見線ビューポイントを経由して早戸まで歩く予定でしたが、この状況では諦めざるを得ません。
会津若松でそばを食べる
辛うじて会津若松まで行けたということで蕎麦でお祝いしました。このお蕎麦には「会津のかおり」が使われている十割そばで、つるつるとした食感と微かな甘みが特徴です。いつも駅そばばかり食べているのでよく身に染みて旨いです。
こちらは若松名物「こづゆ」。とてもあっさりとしていて食べやすいです。お蕎麦もこづゆもどことなく上品な印象を受けますが、会津の武家文化の影響でしょうか。
蕎麦団子ぜんざい。蕎麦団子には「会津のかおり」が使われ、そば粉特有の甘さを味わえます。一方あずきは甘さが大幅に抑えられ、蕎麦団子の甘さを存分に味わえるようになってます。
郡山で撮り鉄に挑戦
磐越西線で郡山に向かいます。ほぼ1時間遅れで到着。次の列車で福島に行きますが、その間暇なのでDA L 50-200mmで撮り鉄です。こちらは磐越西線で乗ってきた列車。雪まみれです。
臨時列車のフルーティアふくしまがやってきました。
次の東北本線福島行きがやってきました。望遠ズームが生み出す圧縮効果が楽しかったです。望遠どうしようかな...
福島からの飯坂温泉
福島駅から福島交通で飯坂温泉にやってきました。目的は夜景撮影とぶらり散歩。三脚は持ってないものの、手すりにカメラを押し付けて固定させることで何とかできる!と思っていました。
うーん、ただ飯坂温泉はあまり夜景は有名ではないんですね...手持ち撮影ではこれが限界です。ISOは6400にするとノイズが多く乗ってしまうので3200以下でやりくりするしかありません。
飯坂温泉の象徴のひとつの鯖湖神社。夜の静かな雰囲気を漂わせています。
こちらはお湯かけ薬師如来。「体の癒したい所に温泉をかけるとよくなる」とのことです。ここでは受験を控えた子の母親と思しき女性が必死に合格を願っていました。
この後雪が降ってきたので撮影を切り上げて福島駅に到着、速攻で某ビジネスホテルにチェックイン。明日は山形線、仙山線を廻る南東北の旅。今日のように雪に翻弄されなければいいのですが...
第2日目に続く。