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【まいにちコラム】高山本線のダイヤグラム作成

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そもそもダイヤグラムとは何か。それはX軸を時刻Y軸を距離として、列車時刻表を一次関数の形で示す、一種のグラフを指す。各列車がどのように走っているのか、何時何分にどれとどの列車がすれ違うかがよく分かる、鉄道趣味者にとっては夢のようなグラフである。

 今日は暇に任せて(本当は色々やるべきことが山積みだが)高山本線の午前中のダイヤグラムを作ってしまった。乱筆ご容赦願いたい。いつもはダイヤグラム作成ソフト「Oudia」で作成しているだけに、未だに慣れないところがある。様々な苦労がある中で、今回は駅での長時間停車の見方・線の引き方について解説したい。

主要駅なら発着時間が表記されているので大丈夫だが、他の駅は出発時刻しか無いので駅間の所要時間やグラフの傾き具合から判断するほかない。

例えばA駅とB駅の通常の所要時間を5分とする。ある列車の時刻表がA発:1200 B発:1210とすると、5分で行けるところを10分もかけて走っていることが分かる。この場合、駅間を他の列車と比べて徐行しているか、あるいは5分でB駅に到着して5分間出発まで停車しているか、どちらかが考えられる。が、何らかの事情が無い限り徐行することは考えにくいので、どうやら後者のようだ。このようにして各駅の停車時間を推測することができる。

ただ実際手書きとなるとグラフの傾き具合から推測するケースがほとんどである。路線のダイヤグラムにおいて列車の運行具合は直線で示される。が、グラフに点を打ち、線を引いているとある駅間で不自然なまでに直線の傾きが急激にゆるくなる場合がある。この場合はそのまま引くと直線が崩れてしまうので、上の図のように線をずらして表記する。(下図1703Dの渚駅のようになる)

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しかしなぜ駅での長時間停車の表記にこだわるのか。それは高山本線が全線単線の路線であるからだ。単線の場合複線と違って、駅間での列車のすれ違いができない。(もしやろうとすれば正面衝突してしまうだろう)そこで駅で長時間停車することで向かってやってくる列車を待ち、駅内ですれ違いを行うことになる。

数字の羅列だけが書かれた時刻表は発時刻を詳しく調べられるので便利だが、どこでいつすれ違うかは発見しづらい。そこでダイヤグラムという形でグラフ化することで、すれ違いを視覚化しわかりやすくすることができる。このように、ダイヤグラムは列車の動きを目に見える形に分かりやすくしてくれる、たいへん興味深い図表なのである。